商店街に溶け込むビル型銭湯
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整然として清潔感ある、フローリングの脱衣場
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近代的な浴室内 この日は「ジャスミン」の湯
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ロッカーの中に脱衣籠
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浴室内には洗面台もある
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本庄駅北口を出て、目抜き通りを行けば、旧中山道に当たる。中沿道沿いに散見される、古い商店や土蔵などの歴史的建造物が、かつての「本庄宿」としての活況を現代に伝えている。裏通りには様々な商店や住宅が、折り重なるようにひしめき合っており、下町情緒が漂っている。そのほぼ中心部に、「藤の湯」がある。
そのビル型の外観は、商店街の景観に溶け込んでいる。入口には手すりが設置されて、バリアフリーと化を実現している。この気の細やかさは、素晴らしい。暖簾をくぐり、玄関の硝子戸を開けると、番台。だが、玄関からでも窓越しに料金を払える。女将さんに、埼玉県の湯銭410円を払い、脱衣場へ上がる。
フローリングの室内は、何処かの会社のオフイスと見紛うばかりに、整然として清潔感がある。鍵付きのロッカーは無く、籐の脱衣籠を使用する。浴室も同様、とても綺麗で清潔感がある。改装してから日が浅いのだろう。カランは右5、真ん中6、左5基の計16基。真ん中以外、全てにシャワーが設置されている。入口脇には、洗面台が一つある。浴槽は一つで、深、浅に仕切り。浅槽にはジャット噴射が2基とライトが1基。今日の湯は「ジャスミン」の日なので、緑色の湯が爽やかに薫っている。特筆すべきは、白いケロリン桶。この使い古された桶が、湯業の伝統を物語っている。
湯上がり、森永の瓶牛乳は100円。
(文: 抜井 諒一) |