日刊鶴のひとこえ

この負け犬の遠吠…ではなく、鶴のひとこえは、「めっかった群馬」に携わる面々が、日刊(を目指す気持ち)で記事を更新致します。現在の担当者は堀澤、岡安、すーさんと、わたくし抜井です。この4人が月替わりで担当しています。平成29年後半は、10月(抜)11月(岡)12月(す)1月(堀)2月(抜)3月(岡)4月(す)の順です。

3748声 発券

2018年02月16日

帰りに最寄り駅の「みどりの窓口」に寄って、
券売機で明日乗車予定の切符を購入した。
二月のスキーシーズンと重なってか、
東京から新潟方面の新幹線指定席が、ほとんど埋まっていた。
どうにか、すこし予定時間よりはやい新幹線だが、一席取れた。
快速に乗っても、目的地の高崎までは二時間すこしくらいなので、
金銭面を考えれば、新幹線などは除外している。
しかし、これから極寒の榛名湖に行って苦吟しようというのだから、
それまでにかかる負担は最小に抑えておきたかった。
そう予定を立てておきながら、すでに今晩深酒しているのだが…。

3747声 気力

2018年02月15日

あたたかで心地よい日和であった。
今年はじめて、「春」とつけても違和感のない風の心地。
昼、行きつけの定食屋に寄った。
カウンター七、八席くらいだけのこじんまりというか狭小な店。
人気店である。
入り口の暖簾はちぎれている。
弁当もやっているので、昼時にはそれを待つ長い列ができる。
厨房には夫婦が忙しく働いているのだが、
その威勢といい、身のこなしといい、いつもちゃきちゃきしていて、
清々しささえ覚える。
そういう店だから一人客が多く、みな長居せず、さっと平らげてさっと帰る。
一度食べれば誰もが気づくと思う、
米一粒にまで神経が行き届いているというか、
この夫婦の「気力」が定食の隅々にまで行き届いていることを。

3746声 ないものがある

2018年02月14日

「798円です」
と言われて、一瞬、驚いたが、そのまま財布から小銭を出して会計を済ませた。
たしかに、間違っているという実感と自身はあったが、涼しい顔を努めて、
その店の外でレシートを確認した。
缶珈琲にガムに、と上から記載順に確認していく。
やはり、「お菓子148円」という実際には購入していない項目があった。
そうかそうかと、レシートをポケットにしまった。

3745声 失ったもの

2018年02月13日

先日まとまった数の本を売ったばかりだが、またごそっと、20冊程度古本を買った。
インターネットで注文してあったその本が、先ほどまとめて届いた。
どういう訳か、無性に本を読みたくなる時期が、波のように訪れる。
本を売ったことで、失ったものを補おうとしているのだろうか。
そうい時期が訪れているときに読むと、ぐんぐん頁が進む。
これでしばらくは、没頭できる

3744声 古本と麦酒

2018年02月12日

たまっていた俳句関連の本を古本屋に売りに行く。
合計二十四冊、七百八十円也。
安い、が仕方あるまい。
瓶麦酒を二本買って帰る。

3743声 クローバー

2018年02月11日

快晴。
草むしりの手間を省くため、狭庭に除草剤をまいた。
俳句を愛好する者としてはいささか無慈悲であろうか。
しかし、これをやらねば春半ばに生い茂ってしまう。
除草剤は希釈して使用するタイプのものなので、
如雨露でまくことになる。
倉庫から昨年買ってあった如雨露を取り出すと、
どこをどうさがしても蓮の実がない。
蓮の実とは、如雨露の注ぎ口に取り付けてシャワーにする、
あの装置である。
それはもうあきらめて、注ぎ口から直にどぼどぼとまいていく。
この時期は、まだ蚊が出てこないので楽である。
二月の庭にはもう、小さなクローバーが石に影を作っていてた。

3742声 店と店員

2018年02月10日

定例の句会にて原宿。
昼飯を食べすぎたため、集中できず句もできず。
満腹だと感受性が著しく鈍る気がする。
代々木公園も残雪などちらほらあり、寒々しい。
句会が終わって原宿駅前の近場の酒場へでかけた。
店が変わっていた。
店は変わったが、店員はみな同じ人であった。

3741声 毒

2018年02月09日

最寄り駅の駅前通り沿いに、ふぐの料理屋がある。
その店先に往来から見えるように水槽が設置してあり、
ふぐが十匹程度泳いでいる。
その目の前にバス停がある。
今日はその前からバスに乗ろうと、
夕方にバスを待つ列並んでいた。
金曜日の夕方なので、往来も忙しい。
その中で、なんだか自分も忙しい。
ふと視線を感じてふりかえると、
ふぐが数匹、のんきそうな顔でこちらを見ていた。
ふぐというのはあれ、ほんとうに危機感のない顔をしている。
腹に毒を持つものほど、のほほんとしているのかも知れない。

3740声 春の香り

2018年02月08日

本日は用事があり、午後からの出勤となった。
海沿いを走る列車に乗って、都内へ向かう。
午後の日の差し込む車内は、
スーツなど着ている人も少なく穏やかである。
斜向かいのカラフルな髪の色をしたお嬢さん方は、
ハングル語でたのしそうにはしゃいでいる。
車窓の先にはディズニーシーのタワーオブ何とかという、
アトラクションが小さく見える。
駅について扉が開く。
風が車内に吹き込む。
かすかに潮の、春の香りが、したようなしなかったような。

3739声 沢田の漬物

2018年02月07日

漬物が好きである。
あっさりとしたたまり漬けもいい。
濃厚な味噌漬けもいい。
風味のある粕漬けもいい。
熟成させた糠漬けもいい。
土産には漬物をよく買ってくる。
長期保存可能なものが多く、味の失敗もすくない。
今晩は、JAあがつまのきゅうりの漬物を切ってみた。
袋には「沢田の味」と書いてある。
上州の北毛あたりの人には、「沢田の漬物」で通じる。
きゅうり本体のぼつぼつが多い気がする。
中之条町(旧六合村)には「入山きゅうり」なる伝統野菜があるようで、
以前から食べてみたいと思っている。
まさか、このきゅうりの漬物は入山きゅうりではなかろうが、
味が濃くてうまい。

3738声 電話にて

2018年02月06日

昨夜、俳句関係の出版社より電話があった。
生活の中で電話などあまりかかって来ないので、
たまに03ナンバーなどから着信があるとドキリとしてしまう。
出ると、刊行予定の雑誌に句を出してほしいとの依頼であった。
なんでも、予め掲載予定されていた俳人の枠には、
ご高齢の方が多く、掲載のお断り連絡が相次いだとの由。
急遽、若手の小さな枠を増やして埋めようということらしい。
夜半、メールにて入稿した。

3737声 知らない酒場

2018年02月05日

立春を一日過ぎたが、寒波の中にある。
このところ、句会続きである。
二日前の節分の日は、八千代市勝田台へ出かけた。
勝田駅を降りて、周辺を吟行した。
いろどりの乏しい時期だが、駅前商店街をそぞろに歩き、
道の辺に寒梅など見つけることができた。
商店街の裏通りを行くと、雰囲気のよろしい大衆酒場を見つけた。
寄りたいが、そのあとの句会のことを考えて、素通りした。
そのあとは、なんだかそわそわして、俳句が手につかない。
句会を終え、酒も入り、いい気分で最寄り駅へ帰って来た。
ふと、夕暮れ時に勝田台で見た大衆酒場を思い出し、
最寄り駅付近のめぼしい酒場へ入ろうかと思ったが、興がのらずにやめた。
知らない町の知らない酒場。
ローカル線の手ごろな地方都市ならば、なおさら良い。
そこに、大いなる魅力を感じる。

3736声 2018年1月回顧録〈其の四〉

2018年02月04日

沖縄のあとは、数日空いていずれも仕事で名古屋と大阪に。
東京は前日に大雪だったが、新幹線は問題なく運行しており、
予定時刻どおり、名古屋での仕事を終え、大阪と進んだ。
こちらの方面は雪もなく、ただし大阪の底冷えにはまいった。
大阪駅から梅田の地下街を通って、結局はいつも行く立ち飲み屋へ。
大阪のここの立ち飲み屋では、いつもがやがやと盛況なため、
注文時に大きな声を出す必要があり、酔ってくれば気にならぬのだが、
わっと大きな声を出すことが意外と難しいと感じた。
このごろは立ち飲み屋でも、注文は卓のタブレット端末で行える店も増えてきているので、
自分が軟弱になってしまったのだろうか。
あれは確かに、来店から注文、お会計まで、一言も発せずに済ませることができる。
そのうち、寿司屋やら定食屋でも、タブレットでなければ注文できないような、
そんな世代が増えてくるかもしれない。
ひとしきり飲んでこのあとは、やはりいつも行く酒場を二軒はしごした。
このごろとみに好奇心なども薄れ、自分にしっくりくる空間で、
静かに酌みたいと思うようになってきた。
千鳥足でお初天神通り商店街を歩いていると、アジア圏からの旅行者と思われる一段に、
店を聞かれた。
聞いてきた青年は英語で、タブレット片手に液晶画面を私に向け、
「この寿司屋の入り口はここでよいか」と言う。
ここでもタブレット端末。
「そうだ」というと、にこっとして、みなぞろぞろと暖簾をくぐって行った。
そこは老舗寿司屋で、おおよそタブレット端末で注文などできそうもない店構えである。
いやもしかして、外国人観光客がピンポイントで行く寿司屋である。
店内の卓にはずらっと液晶画面が並んでいるのかも。

3735声 2018年1月回顧録〈其の三〉

2018年02月03日

一月後半は、なんだか落ち着かぬ日々であった。
まずは仕事で沖縄へ飛んだ。
東京の気温が連日一桁のところ、那覇では二十二、三度。
シャツ一枚でちょうどよいと思うのだが、
現地の人は薄手のダウンジャケットを着ていたり、
外国人旅行者はTシャツ一枚だったり、いずれも極端であった。
到着した日の夕方に、国際通りに程近い酒場の暖簾をくぐった。
カウンターの隅でオリオンビール片手に、
メニューの目についたつまみを注文していく。
「おすすめ」との記載があった、「魚の揚げ物」が目の前に到着した。
皿の中には、うつぼのような厳しい魚の顔があった。
魚の頭の素揚げである。
むき出しの牙のような歯をよけつつ、目玉などほじくる。
アヒージョのような味付けで、美味しい。
オリオンビールが進む。
その土地に来たから、ないしその店に入ったからには、
その土地の、その店にある麦酒をつべこべ言わず飲むべきである。と思う。
「私はアサヒが…、俺はキリンが…」などと頭ごなしに言う人があるが、
大方はその理由を聞いていて、いささかかなしくなる。
どの麦酒にも長じている点がある。
ましてや、普及している市販の麦酒であれば尚更である。
料理が麦酒の力を引き出し、麦酒が料理の力を引き出すことが往々にある。
それは、麦酒の長所をつかんでいないと分からぬことである。
などと、私は基本的に冷たい麦酒でありさえあれば美味しく飲めるのだが。
そのなことを考え箸を進めるにつれ、皿の魚の顔はだんだんおそろしい状態に。
ビールジョッキをぐいっと飲んで一息つくと、目の前の酒瓶の中のハブと目が合った。
泡盛などに手を出しているうちに、ふわふわとしてしまい、
海風に誘われるがまま、店をあとにした。

3734声 2018年1月回顧録〈其の二〉

2018年02月02日

高崎駅に着くと、すぐにすーさんと岡安さんがやってきた。
今回の俳句ing参加者は、私を含めこの三人だった。
かろうじて句会のできる人数。
だるま市でにぎわう市内を吟行し、ハンバーガー店でプレ句会をした。
正月二日に空いている、かつ本格的なハンバーガーを出す、市内では貴重な店である。
店内は多国籍な客層で、正月らしいのかどうか、とにかくにぎにぎしい雰囲気であった。
そんな中、句をしたため、特大のハンバーガー片手に小声で披講し、句会を終えた。
外国の方に、「さっきから何をやっているのか」、「俳句とは何か」、
など問われたらどうしようかと思っていたが、幸い杞憂に終わった。
ハンバーガーを麦酒で流し込み、閑散とした中央銀座を抜けてふらふらと駅を目指した。
この日のメインの句会場は、高崎オーパ七階の「シンキチ醸造所」。
白っぽい照明の下、フードコートの厨房の中に堀澤さんがいた。
青白い顔だ。
のみならず、体全体から醸し出ているオーラが青白かった。
間違いなく、正月の大型商業施設の華やかなオーラとは、一線を画していた。
年末年始の疲労か、つまりはダウン寸前状態で、しばらくすると風に吹かれるように、
フードコートの脇の暗がりへ消えて行った。
消える前、紙切れを一枚受け取った。
見ると、一句したためてあった。
世辞抜きに滋味ある句だった。
「命を削る」という表現があるが、そのくらい頑張っていると、
様々なものが削げ落ち、物事の本質が見えてくる、
あるいは自身の本質に迫れるのかも知れないと思った。

3733声 2018年1月回顧録〈其の一〉

2018年02月01日

今日から二月。
先週は関東でも大雪が降った。
今日は午後から雨が降り出したが、夜半に雪に変わらねば良いが。
今日、書こうと考えている内容も薄いので、一月を振り返ろうと思う。
まず正月である。
毎年開催している俳句ing、今年は二日に高崎市で開催した。
この日は、午前中に渋川市で開催されていた、師の個展に参じた。
朝、総武線から山手線に乗り換える際に、手土産を車内の網棚に忘れてしまった。
正月早々縁起が悪いと思いつつ、上野駅で手土産を買いなおした。
個展の会場に入ると、当然のことながらずらりと書の展示がならんでいた。
そのひとつひとつの前に立ち、じっくりと観ていった。
「俺はこうだ、さてお前は」という、気迫。
師は一升瓶で「浦霞」の純米を飲んでおり、「とりあえず飲め話はそれからだ」
とは言わないが、そういうオーラが醸し出ているので、一杯いただいた。
うっすら赤ら顔の師は陽光の中でくいくい杯を上げており、元気そうであった。
以前から推薦いただいている、或る事が話にあがったが、
あいまいな返事しか返せなかった。
私は自分の俳句に自信が持てないから、冠にこだわっているのかも知れない。
昼前に辞して、高崎へ向かった。
渋川駅の寒風吹きすさぶホームで列車を待っていると、ふと来し方が思われた。
上越線の車内では、首都圏から帰省で来ているのであろう女の子が、
上州の出であろう父を、なぜ列車の扉が自動で開閉せぬのか、
なぜこんな粗末な駅に長らく停車するのかと、質問攻めにしていた。

3732声 風呂と散歩と珈琲

2018年01月31日

デパートの搬入は朝8時に始まる。この時間をめがけて配送業者が方々からやってくる。搬入口に止められる車は、せいぜい5、6台。この開門一組目に間に合わないと、次は早くても15分~の時間を待つ。どんなに寝るのが遅くとも、8時に間に合わせなければそのあとが詰まってくる。そんな暮らしをはじめてもう少しで4ヶ月になる。このお陰で、夜更かししなくなった。配達を終えて、散らかった書類をバックに積めて、スタバへ。スタバで書類整理ができる時間を作れるようになってきた。今日はオーパの出勤がないので、スタバをあとにしてさくらの湯へ。スタバからさくらの湯は、歩いて15分くらいか。朝は氷点下の寒さだったが、陽も高くなり穏やかな日差しが心地よい。久しぶりのさくらの湯。やっぱり暖まる。いいお湯だった。散歩と風呂は昔からだが、そこに珈琲が加わって、人生は楽しくなった。最近多少時間ができて飲みすぎていた身体には、いい休息になったかもしれない。新年の1ヶ月は、じりじりとしたストレスと共に、あっという間に過ぎた。最後に少し、気分だけでも落ち着けてよかった。次の出番の時にはおそらくもうオーパにはいない。また、ぐずぐずと動きの鈍い生活を送っているかもしれない。

3731声 お茶っぴき

2018年01月30日

誰も来ない。


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