日刊鶴のひとこえ

この鶴のひとこえは、「めっかった群馬」に携わる面々が、日刊(を目指す気持ち)で記事を更新致します。現在の担当者は堀澤、岡安、すーさん、抜井です。この4人が月替わりで担当しています。平成30年前半は、5月(堀)6月(抜)7月(岡)8月(す)9月(堀)10月(抜)11月(岡)12月(す)1月(堀)2月(抜)3月(岡)の順です。

3982声 軽みについて

2018年10月09日

 「ザ・モルツ 麦香る3.5%」という缶麦酒を帰り際に買ってみた。このごろよくある「コンビニ限定」らしい。その名の通り、アルコール度数は3.5%と控えめで、軽い。けれども、モルツらしさは感じる。かたや同じサントリーでも「ストロングゼロ」なんて缶チューハイは、一般的なそれよりも、度数9%と高めである。麦酒においては「軽み」や「キレ」が重視されているのであろうか。「プレミアムモルツ」でも「ザ・モルツ」でもない「モルツ」が好きだった者としては、いささかさびしい。

3981声 小走り

2018年10月08日

 体育の日。毎年のことであるが、小走りもせずに終えてしまった。

3980声 スターマイン

2018年10月07日

 車を飛ばして、深谷市の岡部へ。今日、コスモス祭りが開催されおり、夜には花火が上がる。その花火を観に来た。
 十月の花火は夜空が澄んでいるので、鮮やかに見える。その鮮やかさがなんだか寂しく、八月の花火とは違い、気持ちが乗らぬところもある。箸を入れているやきそばもすぐに冷えてしまい、いっそう、興が冷める思いである。それが、この荒涼と畑の広がる景色と合っていると言えば合っているのだが。

3979声 珈琲時間

2018年10月06日

 高知からの帰路。羽田発の飛行機の搭乗時刻までは二時間ほどあるので、高知駅前で時間をつぶそうとするが、よい時間のつぶし方が思い浮かばない。近場のどの観光地に行くにも時間が足りない。こういう時間を上手く使えないところに、旅慣れていないもどかしさを痛感する。仕方なく、目抜きとおり沿いの老舗喫茶店に入った。
 店舗は老舗だが開店して一周年とのこと。姉妹、それとも友人であろうか、五十年配の女性二人がきびきびと立ち働いている。駅前はイベントなどでやや騒々しかったが、店内は体育の日を月曜日に控えた、三連休の初日とは思えぬほどの静けさ。慌ただしく観光するよりも、この香ばしい珈琲は、案外、上手い時間の使い方だったかもしれない。

3978声 ともかくカツオ

2018年10月05日

台風25号の進路も逸れ、ひとまず日本列島に直撃することはなくなったようである。台風特有の蒸し暑さの中、ともかくカツオのたたきを食べた。

3977声 高知へ

2018年10月04日

 高知竜馬空港に着くと、雨が音を立てて降っていた。高知の市街地に来るのは、高校一年生の夏以来なので、かれこれ二十年ぶり。高知駅前はバスターミナルや大型の商業施設などが出来ており、あのころと比べ、格段に都市感が増していた。それでも、はりまや橋方面に歩くと、川沿いの道や路面電車など、当時と変わらぬ面影があった。当時訪れたときは、丁度、日曜市が開催されており、路上にびっしり露店が出ていた。はじめて見た「冷やし飴」と、プラスチックのパックで売られていた、つがいのかぶと虫を買ったことを鮮明に覚えている。
 そのかぶと虫は、その晩に泊まったユースホステルの枕の脇に置いて一緒に寝た。一晩中、かさこそかさこそ、うるさかったが、翌朝目覚めて見ると、パックの中が空っぽになっていた。二匹ともパックをこじ開けて逃げ出していた。

3976声 齟齬こそ

2018年10月03日

銭湯の関係で、年に数件だがこのWEBサイトに問い合わせがある。
近年、伝統的な銭湯への関心が高まっているらしい。
もちろん、いまにはじまったことではないが、
SNSの普及がその最大の要因の一つであることは間違いない。
スマホ片手に、銭湯の正確な場所が探せる時代である。
そうであっても、伝統的な銭湯自体は、時代の流れや、
ましてやITから隔絶されたところが魅力だと思う。
現代との齟齬こそが、銭湯の美ではなかろうか。

3975声 断ち切る

2018年10月02日

引き続いて台風一過の秋晴れ。
先日の台風で庭の金木犀がほとんど散ってしまった。
八月から九月にかけ、句集の類が数冊届いた。
句集類を対象にした賞の締め切りが、秋にある関係であろう。
よい句集もあった。
句集などはそのほとんどが自費出版なだけに、
甘えや誘惑を、ある程度断ち切らないと、
よい仕上がりにならないと感じている。
いい意味で自分本位に仕上げてあるものが面白かった。

3974声 虫の音

2018年10月01日

「明日は全滅だな」
布団に寝そべってぼんやりと考えていた。
老朽化しているこの貸家は、いよよ吹き飛ばされるのではなかろうかというほど、
揺れ、軋んでいる。
所々の隙間風が奇声とも嬌声ともつかぬ、薄気味悪い音を始終たてている。
そんな調子で目覚め悪く、されど台風一過で澄み渡った青空の下、朝の駅へ向かった。
予想に反して全滅はしておらず、しぶしぶ大混雑の総武線に乗り込んだ。
「すし詰め状態」とは言うけれど、こんな状態ではすしは原型をとどめず、
押しつぶされてひしゃげた団子状態になってしまうだろう。
乗り換え駅に着くと、団子を千切るように人波が車外へ押出された。
汗拭き、しばし息を整えつつホームに呆然と立ち尽くし、
その団子列車が去るのを眺めていた。
そういえば、昨夜の嵐の中、ふと風音の隙間に虫の音が聞こえた。
暴風雨の音の中、なんとも涼やかな音色であった。

3973声 今である

2018年09月30日

一日中バタバタと、外は嵐の前の暗い静けさの中、ザブンとシンキチと家を往復する。今月一杯で倉林君がやめてスタッフが入れ替わり、来月から本格的に違う体制になる。はたしてどうなるか。お客さんは来てくれるか。少し前に書いたが、人間は多く、記憶の中でばかり生きていると、この頃よく思う。例えば日本の戦争は、それを経験していない私にとっては遠い昔のことだが、そのときすでに生きていた人にとってはつい最近だ。老いてくると、夢は昔の出来事ばかりになり、挙げ句平気でぼけて今がわからなくなる。いったい何が真実なのか。私は個人的には、記憶の中で生きてしまう人間というものを肯定的にとらえている。しかしながら一方では、大事なのは今である、という真実も嫌というほど味わってきた。倉林君がやめることになり、スタッフやお客さんが寂しいと言うんだが、私はそのときはよくわからず、あとから寂しくなるタイプらしい。記憶の中で生きてしまうタイプである。しかしながら、大事なのは、今である。

3972声 拡張縮小

2018年09月29日

朝から樽詰め、タンク洗浄をする。いつになく身体が動く。アリナミンはすごい。ここ数ヶ月設備の拡張を検討していたがその前に資金がないことが昨日わかった。なので、拡張は最小限に変更することにした。金がないというのは、ある面においては大変かもしれないが、ある面においては楽である。悩まなくてすむ。一つ一つできることを惜しみなく。身体が動くことがありがたい。

3971声 いい性格

2018年09月28日

久しぶりの晴れ。秋晴れ。昨日まで18日連続で雨が降ったと、ラジオで言っていた。お袋が久しぶりに家に来て、経理の話などする。この夏は体調が悪かったらしいが、涼しくなってきて動けるようになったのか。無理せずやってほしい。お袋は私の台所事情を知っているので、「いろいろあって夜眠れないときはないのか?」と聞いてきた。一応「ない」と答えたら、「お前はいい性格をしてるね」と言われた。キンモクセイが、香っている。

3970声 ITセミナー

2018年09月27日

知り合いの飲食店主に誘ってもらい、商工会議所のITセミナーに参加した。ネットで検索するときに、どうしたら検索の上位に来るのかを学ぶセミナー。こんなことは今まで考えたこともなかったが、自分も知らない町に行ったときはまずネットで調べるのだから、やはりそこにしっかり載らなくてはならない。とはいえネットの評価など当てにならないということもいつも感じていて、この、ネットジャッジ偏重時代をどう生きたらいいのかを考える材料として、セミナーを受けた。生き残らなければならない。

3969声 慰労会

2018年09月26日

今日はスタッフの慰労会。平均以下の収入所得かつ、その上の不安定の中飲食店を続けられているのは、みながいるから。みな、自分のどこかを削って、愚痴もこぼさずやっている。それだけで十分だと思うと共に、経営者としては、なんとしても彼らが豊かさを感じられる状況を作りたい。一人でやっていたのではそんな風には思えない。自慢のスタッフである。自慢している場合じゃない。

3968声 何が大事か

2018年09月25日

朝から比重チェック、樽洗浄などする。一つのタンクはそろそろ樽詰めだが、ジアセチルを感じるので樽詰めは延期。その後仕入れをして、午後から今日は、酒税の説明会だった。事務的な確認がメインだから、という理由だけではない荒涼とした感じが出てしまうのは、税務署員だからか、その人の人となりか。税務署員や公務員はまず、接客を学んだらいいと思うが、現実的に難しいだろう。せめて、接客をしなくて成り立ちがちな仕事というのが世の中にはたくさんあって、そういう場合は必ずその不十分さを他の何かが支えてくれている、とわからないと、人間として、歪む。人としてのあり方は、試験の合格や結婚で免除されてしまうもではないのだから。

3967声 浜村

2018年09月24日

始発で山陰本線を浜村から鳥取空港へ。浜村は、旅館が一軒だけの、小さな温泉街である。貝殻節という漁師の民謡が根づく町で、静かな町だった。静かな町のさらに静かな朝の駅はひんやりとしていて、駅前にある貝殻節の像からは温かい温泉が絶え間なく流れ続けている。日本にはまだまだいいところがある。

3966声 日置桜

2018年09月23日

日置桜の呑み切り会で鳥取へ。広島の竹鶴の時と違い、酵母や米の違いがわかりやすかった。50種類近くをティスティングして気がついたのは、口に入れた瞬間に酸を感じないものはきれいと感じやすく、けれども燗につけるのはわりと難しい、ということ。酸を感じるものの方が、燗するときに温め方に苦労しない。きれいな酒質とは、どこを切り取って判断するかでずいぶん変わる。口に入れた瞬間に老ね香があっても味が多く感じてもすっとキレていく酒は、きれいとは判断されにくいだろうなと思った。宿に移動して、夕方から杜氏による一つ一つの酒の説明、その後宴会となった。料理は和食だから合うかと思ったが、日置桜は一緒に食べる料理を選ぶんだという印象だった。

3965声 幕内1000勝

2018年09月22日

早起きをして仕込み。5時はまだ暗い。熱交換器を薬剤洗浄して、仕込スタート。今日はセゾンの仕込みをした。昼過ぎくらいに終わる。うまく発酵してほしい。少し横になり、樽の洗浄、比重チェックなど。夕方いち蔵に行く。いち蔵は本場所中は相撲をやっているのでそれを見に。今日は白鵬が秋場所優勝、加えて幕内1000勝をかけた一番。相手は豪栄道。立ち会いは少し押されたが、左の上手を取ると間髪入れずに上手投げ。しかも下がりながら。お見事。


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