 公共施設の様な近代的概観
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 入口正面に番台があり、入浴道具も豊富に取り揃えられている
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 フロリーング貼りで清潔感が有り、鍵付きロッカーも設置させている
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 飲料販売は、瓶牛乳も有り
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 御食事処「てばさき宝」
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現在、栃木市内で営業している伝統銭湯は、3軒。市街地に在る2軒とは異なり、「国立栃木病院」や各種学校の立ち並ぶ、郊外の閑静な住宅団地に居を構えている。JR宇都宮駅から関東バスへ乗車し、「国立病院前」で下車。日光街道の大通りの一本裏の通りに折れ、「とちぎ福祉プラザ」の広大な芝生広場の眺望が開ける。その直ぐ脇に、公共施設を思わせる近代的な外観の「宝湯」が在る。午後2時に暖簾が掛かるや否な、一番湯を目指す湯客たちで活気づく。軒先の駐車場には絶え間なく車が訪れ、コインランドリーを利用する人、桶を持って暖簾をくぐる人たちで、忽ち盛況となる。
暖簾をくぐると、入口正面に番台。館内はフロリーング貼りで清潔感が有り、ロッカー完備の脱衣場も広く、自動販売機やマッサージ機も設置されている。特筆すべきは浴室で、岩風呂など各種の風呂が有るばかりか、サウナと水風呂も在る。日帰り温泉よりも、設備が充実している。浴室形態も、近代的な日帰り温泉の如くに広く、井戸水かけ流しと言う水風呂と合わせると、実に爽快である。外には、小さな喫煙所が設置さており、常連客の御用達の場所となっている模様。東京銭湯で言う所の、「坪庭脇の縁側」の役割。
湯上がりは、脱衣場の自販機で買うもよし、入口脇で瓶牛乳を飲むもよし。日が傾いていれば、併設されている御食事処「てばさき宝」で一杯やって行くもよし。
(文: 抜井 諒一) |