 朴訥な外観の伝統銭湯
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 紺暖簾は室内入口に有る、こじんまりとして機能的な脱衣場
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 シンプルな浴室は、近代的で清潔な印象
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 サウナ室も設置されている
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 本日の薬湯は「森林ブルー
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昨年、新島町に在った県内銭湯の御大、「新島湯」が暖簾を下ろしてしまった。と言う訳で、太田市内に残る伝統銭湯、現在はこの「高砂湯」1軒となっている。夜も更けて、煌々と灯っている日興パレスホテルのビル。その裏手、寂しい路地をとぼとぼ歩く。路地の先、一軒の民家から漏れる灯が、路地の宵闇を薄めている。近づいて見ると、民家の後に、ぼんやりと煙突が見える。入口に暖簾も無く、住居裏口風の朴訥とした外観だが、硝子戸には、男湯の表札が掛けてある。
中へ入ると、玄関脇に木製下足入れ。銭湯でよく見かける下足入れに、小さな安堵感を覚え、脱衣場の戸を開けると、目の前に紺暖簾。室内暖簾式であったのだ。直ぐ横の番台のおやっさんに、300円を払い入場。こじんまりとした脱衣場は、板張りの上に莚敷き。隣の部屋にはマッサージ機と、午後9時迄入れるサウナ室がある。籐の脱衣籠へ衣服を入れ、浴室へ入る。
浴室も、脱衣場同様、広くは無いが近代的で清潔な印象。ペンキ画は無し。桶はケロリン。浴槽は1つで深浅の仕切りは無し。本日の薬湯は「森林ブルー」と、入口硝子戸に書いてあった通り、爽やかに香る、エメラルドグリーン色の湯。強力な下面気泡型で、浴槽全体に至る気泡が心地良い。カランは右4、左4基の計8基。シャワー、丸鏡は全てに設置。
湯上り、ドライヤーの使用料金は10円。
(文: 抜井 諒一) |