【とっておき探訪】 第26回 群馬路地裏銭湯記(前橋市) 〜松の湯〜

更新日:2009年03月24日


街の景観に溶け込んだ外観

細長い造りの脱衣場はカーペット敷き

室内は老朽が進んでおり、剥げたタイルから染み込んだ歴史の声を聴く

一連の銭湯設備が整う

常連さん入浴道具定位置

国道50号線、桐生方面へと車を走らせる。辺りは宵闇に包まれており、目的銭湯を発見できずに何度も往復。3度目の往路でやっと発見したのだが、手こずった理由が分かった。その理由は外観。ここ「松の湯」は、私が思い浮かべていた、路地裏に佇む、古き良き銭湯。とは一線を画す、近代的な外観だったからだ。
暖簾をくぐって、玄関。下足入れに靴を入れ、男湯のすり硝子戸を開ける。アイス用冷蔵庫の横に番台。360円を払って、脱衣場へ入る。県内銭湯には珍しい、カーペット敷きの室内には、鍵付きロッカー、テーブル、椅子、籐の脱衣籠など、一連の銭湯設備が整っている。ロッカー上の棚は、常連さん入浴道具多数。
ロッカーを閉めて、浴室へ。室内は老朽が進んでおり、所々剥げた床タイルや、取っ手の取れたカランが目立つ。ペンキ画は無し。浴槽は1つで、仕切りは2つ。ワイン風呂、ラドン超音波温泉、電気風呂と3つの温泉に分かれている。浴槽の背面には岩装飾。その室内形式は、「重兵衛湯」と似ている。そして、岩装飾の間には水槽が一つあり、金魚や熱帯魚が泳ぐ。カランは右に4基、左に5基、真ん中に10基の計19基。シャワーは右左のみの設置。桶は汎用。室内にはサウナを備え、別途50円を要する。
湯上り、瓶牛乳はメグミルク。扇風機にあたりながら、ドライヤーで髪を乾かす。ここのドライヤーは、無料で使えるのだ。

(文: 抜井 諒一)

名称 松の湯 URL
住所 群馬県前橋市朝日町 営業時間 午後3時〜午後10時
アクセス 国道50号線を桐生方面、信号「三河町二丁目」を過ぎた左側 定休日 要確認
TEL 027-224-0638

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