【とっておき探訪】 第22回 群馬路地裏銭湯記(伊勢崎市) 〜さくら湯〜

更新日:2009年02月14日


倉庫を思わせる外観

クッションフロア貼りの広々とした脱衣場 冷蔵庫向こうにおやっさん

カランはひと押しで一定量の湯水が出るタイプ 桶はケロリンでない

ロッカーは四つのみ

紺暖簾には桜の花びら

国道354号線を太田市方面へと進む。群馬銀行境支店を過ぎた辺り、通り沿いから臨む煙突。信号「諏訪町」の手前を、路地へと回り込む。砂利道の丁字路まで来ると、全体的にくすんだ、倉庫を思わせる外観の「さくら湯」が佇んでいる。
引き戸を空けると玄関。硝子戸が、男、女湯に分かれている。男湯を開けると、丁度、番台は外出中だろうか、空。100円硬貨を4枚積んで、靴を脱ぐ。脱衣場は、クッションシート貼りで広々。ロッカーは隅に四つのみ、その上、ずらりと並ぶ常連客の入浴道具。籐の脱衣籠に服を入れ、浴室へと入る。
浴室はこじんまりしており、なんとも味わいのある草臥れ加減。浴槽上のペンキ画には岬が描かれており、小ぶりな正方形は経年の風格を感じさせる。カランは右に3基、左に4基、真ん中に5基の計12基。シャワーは、左のカランのみに2基。このカラン、ひと押しすると一定量の湯水が出るタイプ。浴槽は一で深浅に仕切り。浅い方に、下面から微弱な気泡が湧いている。浴槽の背後には岩装飾。桶はケロリンでなく、汎用のカラー洗面桶。
湯から上がり脱衣場へ戻ると、おやっさんが番台へ戻っていた。先程のおつり40円を受取り、撮影許可を頂く。脱衣場、地元のおやっさん方にも断って、迅速に撮影。ひとしきり撮り終えて、明治の瓶牛乳110円を購入。鏡の前、少し大袈裟に腰に手を当て、一気に飲み干す。

(文: 抜井 諒一)

名称 さくら湯 URL
住所 伊勢崎市境 営業時間 午後4時〜午後10時
アクセス 「群馬銀行境支店」から東側の路地、煙突が目印 定休日 毎週月曜日(月ごとに要確認)
TEL 0270-74-1268

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