どこかジオラマを思わせる光景
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水色のペンキが映え、奥にある南国砂浜風景画と相まって爽快
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マイバス(前橋コミュニティバス)のバス停にもなっている
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さっぱりとした白暖簾
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ロッカー等は近代的印象
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「千歳湯」から、利根川を挟んだ隣町。前橋女子高校手前の閑静な住宅街に、銭湯が在る。市内を巡回するマイバス(前橋コミュニティバス)のバス停にもなっている「利根の湯」。利根川の辺に在るから利根の湯。直線的な名前が良い。
さっぱりとした名前を象徴しているかの様な、白地に一文字「男」と書かれた暖簾をくぐる。おばちゃんに360円を払い中へ。脱衣場に入ると、室内備品がキチンと整理されていて清潔な印象。ロッカー、洗濯機などの設備を見ても、近代的な銭湯である事が窺える。机の上には幾冊かの少年誌が置かれている。若年層や子連れの客も多いのだろう。現代っ子御用達と言うわけだ。紛れも無く、県内銭湯界において、未だに第一線で活躍している現役選手である。
浴室に入ると、壁の水色ペンキが床の白タイルに映える。浴槽の上、ペンキ絵でなく印刷の、南国砂浜風景絵があり、開放的で爽快な雰囲気を演出している。桶はケロリンでなく汎用品。カランは右に4基、中央に4基、左に6基で計12基。シャワーは無し。浴槽は一つで深、浅にしきり。浅い方にはジェット噴射が2基。先客が居ないので、水で埋めつつ入浴。
湯上り、冷蔵庫では瓶牛乳の販売は無く、ペットボトル等。やはり、現代っ子御用達である。ウーロン茶を飲みながら涼む。表道はバス通り、窓からは往来を行き交う車の音と、子供たちの声が弾ける。
(文: 抜井 諒一) |