2323声 正論

2015年02月18日

とある講演会の撮影を行った。
集まったのは多くの経営者たち。
先が読めない時代を生き抜くにはと、
講演者が熱弁をふるっていた。

 

「社員やお客さんを変えようと思っても無理です。
まずは自分が変わらないと!」
講演者が語ることはどれも正論で、
なるほどと思いながら撮影していた。
けれど、一か所、妙にひっかかった。

 

東北へのボランティアに精を出す社長がいて、
私(講演者の方)は毎年のように褒めていたのだけれど、
ある時ふと「会社の方はどうなんです?」と聞いたら、
「ここ数年赤字ですわ」と答えたという。
ふざけるなと、褒め言葉を返してくれと。
納税は社会貢献。赤字続きで税金も払わない奴は、
道路のはしっこを歩いていただきい。

 

そんな内容だった。それは、正論、であると思う。
経営者たるもの、至福を肥やすのではなく、
たくさん稼いでたくさん納税してたくさん社会貢献せよ、
そういう人々がいなければ社会が成り立たないこともわかる。
そのボランティア社長も、仕事が安定するまでは仕事に
専念するとか、会社を閉じてNPOで活動するとか、
そういう生き方を選ぶ方が正しいのかもしれない。

 

けれども。

 

あくまでただの想像だが、会社経営がうまく行かずに、
でも必要とされたくてしたくて、ボランティアに向かう。
家族や社員や取引業者がその行為を非難することはできても、
それは間違った生き方なのだろうか?と考えてしまうのだ。

 

正論は絶対ではない、と思う。

正論逃れをしたいわけじゃなく、
正論では辿りつけない人生を見てみたい、

という欲求がある。