2324声 大地といのちの祈り

2015年02月19日

2012年秋、アメリカインディアンのデニス・バンクス氏が
福島県南相馬市を訪問した映像を編集した。

 

その映像は『大地といのちの祈り2013』という小作品になり、
翌年も来日したデニス氏を追った『大地といのちの祈り2014』と
DVD2枚組という形で、この度パッケージ化を行った。

 

僕もまたインディアン思想とは無縁の生き方をしてきたので、
「地球は人だけのものではなく、動植物含め皆のものだ」等の
彼の言葉がどれだけわかっているかは怪しいものだが、
客観的に編集できたと思うし、一連を通して気付いたこともある。

 

デニス氏が南相馬へ行き、震災以降も寺や地域を守る住職を訪ねる。
その地で彼らが自然に即した暮らしをしていることを褒め称え、
大地に向けて祈り、歌を歌う。
またある時は原発建設でゆれる祝島へ行き、人々を称え、祈り、歌う。

 

その事に何の意味があるのか?と思う人はいると思う。

 

天災の多い日本には、それを乗り越えるための精神性があると聞く。
危機的状況に対するいい意味のあきらめと、立ち直るタフさ。
そしてその精神性には、土地との結びつきが欠かせない。
野菜を作り魚をとり、生まれた土地を愛するから、再起を試みる。
原発事故はその土地との結びつきも断絶しようとするからたちが悪い。
けれど、そんな絶望的な状況にあっても、前を向く人々がいる。

 

保障や安全の問題、政治や企業がやるべきことは多々あるが、
その中には「ただその土地で祈ること」があってもいいのではないか、
むしろインディアンに限らず日本人もまた、祈り、歌ってきた、
そういう歴史・DNAがあったではないか。そんなことを考えた。

 

東日本大震災から、もうすぐ4年が経つ。