843声 道草で一杯 後編

2010年04月22日

昨日の続き
花の蜜を吸ったり、蓬をそのまま食べたり、蒲公英の茎の中に付着している、
得体の知れぬ白い液体を舐めたり。
その中で、食べられるものと言ったら花の蜜くらいなもので、後は全部もれなく苦く、
とても食えたものではなかった。
ともかく、好奇心の赴くまま、様々な草を食べてみた。
草、つまり「葉菜」に飽き足らず、「根菜」にまで手を出していた。
その代表格が、「のびる」。
この野草は、葱と玉葱を合わせて、手のひらサイズにしたような形状をしており、
地上に生えている葉の部分は細長い葱の様で、その下に直径1?くらいの、
小さな白い球根が付いている。
古事記や万葉集にも歌われて来た、由緒正しい野草らしいが、当時は露知らず、
やみくもに引っこ抜いて食べていた。
主に球根の部分を、「カリッ」と食べていたが、葉の部分も葱の要領で調理すれば、
美味しく食べられるのだろう。
葱系統の独特な刺激臭と、瑞々しいさが相まって、これは結構食えた。
結構食えたどころか、道草の中では一番好きだった。
引っこ抜いたまま、泥も良く落とさずに食っていたので、
よく胃腸が大丈夫だったと思う。
後で調べたら、胃腸の働きを良くする効能があるらしい、と言う事が分かった。
だから大丈夫だった。
と言う単純な話ではあるまい。
道草を食っていて、胃腸に免疫力が付いていたのかも。
書いていて、何だかその味が思い出されて、ふと思ったのだが、
あの独特の味は、酒のつまみに最適であろう。
洗ったものを、水で冷やして、味噌を付けて食べたら、
これはもう立派な酒のあてになる。
刻んで薬味に使っても、美味しそうだ。
道草を居酒屋で食う日も、近い。
かも知れん。