889声 蛍狩り

2010年06月07日

今日はやけに蒸し暑い。
背骨が軟化した人間の如く、私の足取りも、ふにゃらふにゃら。
この時期のこう言う気候の日は、蛍の活動が活発になる。
日毎に、群馬県内各地でも、飛び始めているらしい。
今週末は、前橋市田口町のほたるの里で、「ほたる祭り」が開催される。
それに伴って、大勢の見物客が蛍狩りに訪れるのだろう。
江戸やら明治に書かかれた、あるいはその時代を舞台とした本などに、
夏祭りの露店などの描写で、虫売りと言う商売を見る事がある。
鳴り物である、鈴虫や松虫。
光り物である蛍などを、細工を施した竹籠に入れて売っている。
辺りには涼やかなに響く虫の音。
籠の中に舞う蛍火が、神社の境内の闇を一層濃くしている情景など、
想像するだけで風流を感じるが、現代で蛍など売っていたら、
とても風流では許されない。
私の部屋の窓から、もう直ぐ虫の音が聞こえる時期だが、
やはり子供時分から比べると、随分と音が寂しくなった。
だから、と言う訳も少しは含まれていると思うが、
年々、蒸し暑さが増している様に感じている。