4274声 差し入れ

2019年07月29日

シナリオ大賞2018中編の部大賞・笹谷遼平『黄金』と重なるようにして、短編の部大賞・胡麻尻亜紀『15歳の総理大臣』の撮影が中之条町役場で行われた。一応実行委員長的な立場なので、そのタイミングがあれば差し入れくらいはしようと思っていて、『黄金』の場合はコンビニはもちろん何らかの店もない森の中の宿舎にスタッフが長期缶詰状態であることを知っていたので、きっと深夜に腹が減るだろうとカップヌードルを2箱買って差し入れた。夏なのでなんとなくシーフード味とチリトマト味にしたのは我ながらいいセンスだったと思っている。

 

『15歳の総理大臣』の場合は撮影は1日。となれば現場で軽く取れるものだ。東京在住が主なメンバーだと思うので、せっかくなら中之条らしいものが良いと思い、かと言って昼飯が何かも知らない状態で中之条町民のソウルフードである若竹商店のコロッケを昼飯と一緒に食べてくださいと届けるのはマニアックすぎるし、そもそも買えるタイミングが午前10時前で何店かの菓子屋もまだ開く前であった。

 

であればととりあえずコンビニエンスストアに入る。アイス・・食べるために撮影を中断するわけにもいかないので逆に迷惑、袋菓子・・現場の隅には置かれるだろうが数人がつまむだけで残りそう、ペットボトルのコーヒーやお茶を20本ほどカゴに入れた後に、でも1日の撮影とはいえ飲み物は絶対に用意しているはずなので、現場にも自販機あるし、違うか・・と、結局シュークリームを20個ほど買い占め、会社の冷蔵庫にあった小さな保冷剤をその袋につっこみ、差し入れとした。

 

そんなことをしたことを自分でも早々に忘れていたのだが、胡麻尻監督より

 

「疲れた後の甘いモノが美味しくてみんなでバクバク食べました。撮影は無事にクランクアップしましたので、来月からいよいよポスプロに入ります」

 

というメールをいただいた。マメな方である。ちなみに、もう公表されてるので言うが『15歳の総理大臣』には僕ら世代でいうとドラマ「高校教師」の演技が鮮烈な遠山景織子さんが主演をしている。あれから年月が経ちこんな形でお会いできるというもの、映画祭スタッフである特権だと思っている。町外からでも随時スタッフは募集してます・・