4423声 若い警官

2020年06月03日

入梅前であるが、終日、曇ったり晴れたり。夕方に飯田橋駅付近を歩いていると、前方にパトカー数台の赤色灯が回っていた。近くまで来ると、どうやら事故で、警官の奥にレッカー車に載るひしゃげたバイクが見えた。それよりも、交差点にはペンキ缶を倒したように血が残っており、そちらの方に気が取られた。用事を終えた帰り道、先ほどの事故現場を通ると、まだ黄色い規制線が張られており、警官がところどころに居たが、レッカー車などはなく、パトカーの数もだいぶ減っていた。交差点に目を向けると、若い警官が柄の長い箒で、ざりっざりっと血を掃いていた。洗剤のようなものを入れたのか、掃くたびに泡立っていた。彼はうつむき加減で、めんどくさそうに手を動かしていた。まるで、一人でプール掃除をやらされている学生のように。