5965声 群馬はすでに虹色である

2024年10月06日

この日、前橋のアーケードは200人を越えるLGBTQとそれらの人を応援する人とのパレードで埋め尽くされた。「群馬プライド」「LOVEレインボー」と書かれたプラカードを持つ人、ドラッグクイーンのような派手な衣装を着た人、黒いイベントTシャツを着た自然体の人、社名が書かれた幕を持った支援企業の人、同日開催され合流した「木馬祭り」の法被軍団・・それはまさしく虹色以上の色数をもった人の流れだった。

僕はこのイベントを主催したLGBTQ支援団体「ハレルワ」の依頼でこの1日を撮影したのだが、個人的に感慨深いものがあった。というのも、僕がハレルワを知ったのは2019年、アーツ前橋が行った「表現の生態系」展の一環であった。ハレルワのメンバー(や希望者)がプラカードを作り、東京で例年行われている「東京レインボープライド2024」のパレードに参加するということで、その撮影を受け持った。詳しくは書かないが、僕にとってはセクシャルマイノリティはすぐそばにある存在で、でも代々木公園に集まった超個性的な人々の渦には圧倒された。そしてハレルワメンバーは、当事者として僕の何倍も複雑な思いでこの日を過ごしたに違いない。群馬で見た時はおどおどしていた子たちが、パレードでは胸を張って誇らしそうだった様子も覚えている。

そして月日が流れ・・今日、東京ではなく群馬で、前橋でこのような大規模なイベントやパレードができたということは、素晴らしい以外の言葉がない。代表の間々田さん含め、みんな頑張った。2019年には講師的な立場で関係し、今日のイベントにもゲスト来場し軽妙かつ誠実なトークで場を沸かせたあかたちかこさんも良かった。「すべての人が自分らしく生きられる社会」とは、言葉だけ見れば絵空事のようなイージーさを含む言葉に見えるが、実に大切なことである。