1047声 ひねくれの妙味

2010年11月12日

今日、知り合いに大根をひと山、頂いた。
見た瞬間に、内心思ったのが、
「随分ひねくれて育ったヤツ等だな」
と言う事。
どれもこれも、歪なのである、形が。

それとはなしに、大根の造形を問うてみると、意外な回答。
これはどうも、「辛味大根」と言う種類の大根で、
この歪な形がむしろ、辛味大根らしさ、なのだと言う。
私が記憶の中で描いている大根は、
スーパーの青果コーナーに並んでいる、上から下まで太さが均等な、大根。
聞くところによると、あれは「青首大根」と言う種類で、
巷に流通する大半の大根が、今ではこの青首一派に牛耳られているらしい。
私も、「大根」と言えば、あの寸胴な青首大根を思い浮かべてしまう。
そして、この辛味大根の様な所謂、「地大根」の活躍の場が減っている。
と言う市場の状況がある。

この辛味大根。
大根おろしにして食べると、とても美味い。
こんなに辛くて美味いのなら、もっとひねくれろ、とも思う。
この味を知ってしまったら、あの優等生の青首大根が、
ちと物足りなく感じてしまう。
しかし、子供たちからは、「辛いすぎ」と言う評価を得るだろう。
思えば、私も子供時分、あまりに辛すぎる大根に、苦戦していた経験がある。
この、「ひねれくの妙味」が分かると言うのは、もう若くない証拠なのかも知れない。

【天候】
日中、曇り。
昼ごろ、通り雨。
その後、夜半にかけて晴れ。