1054声 ダマを解く

2010年11月19日

一週間の間で、誰しも生活環境のリズムが、ふと、途切れる日時がある筈。
どこかに勤めている人も、そうでない人も。
私は勤め人なので、金曜日。
つまり今日の夜などは、緊張の糸がほろりと解ける。
商売をやっている人は、それが平日。
気ままに生きている人は、仕事が一段落した日。
と言う事になろう。

私などに至っては、日々、糸がこんがらがった生活を送っているので、
解いても解いても、糸の「ダマ」が減らないように感じている。
明日に解くべきダマは、中之条町で行う「かや刈り」である。
かやを刈りに行く訳だが、これは、鎌で野原に群生するかやを刈って行く。
したがって、あまり、糸が解けた状態で作業するのも、危ない気がする。
もっとも、私は刃物の扱いには自信が無いので、
もっぱら雑用に徹するつもりである。

ダマと言う引っ掛かりが無いと、創作が捗らない。
と、今、身をを持って感じている。
私の下手な俳句だって、こんな拙い文章だって、
やはりダマを解いた後の、糸が弛んだ状態では、出て来ない。
そして、その状況で絞り出したものは、澄んでおらず、濁っている。
散文も、韻文は特に、澄んでいなければならない。
大切なのは、ダマを解く時に生じる、そこはかとない、力。
ってな事を考えていたら、また、夜の深み。

【天候】
終日、雲一つない、澄んだ冬晴れ。