新講座 「今どきの和裁入門」 1/10(土)スタート! 

2009年01月03日

 今月から始まる和裁講座の講師、新津孝子さんに開講に先立って話を伺いました。新津さんは、着物スタイリスト石田節子氏の下で研鑽を積まれた経歴を持つ今注目の和裁士です。

和裁を始められたきっかけはなんですか?

よく聞かれます(笑)一番はやはり祖母の影響が強いです。自分の着物は自分で仕立て、外出する時はいつも着物だった祖母を見て、私も端切れを縫ったりしたのを覚えています。私も好きだったんですね、裁縫が。それで高校に入って親友に出会った時に、彼女が母子家庭で鍵っ子だったんです。鍵っ子と言う存在を知らなかった私には衝撃的でした。私自身は両親健在で家に帰れば祖母もいる生活でしたから。小さい頃どれだけ寂しい思いをしたんだろう…と。将来自分が結婚して子供が学校から帰ってきたら「おかえり。」と迎えてくれる人がいる、そんな家庭が子供にとって一番なのではないかと、高校生なのに考えてました。それで自宅でできる仕事はと考えた時にピン!ときたんです。和裁士になろう、と。今でもその親友あっての自分だと思います。

その頃から内職する母を描いていたなんて、すばらしい!ところで東京に出てこられたきっかけはなんですか?

それは…正直言って直感です。憧れもありましたけど(笑)着物と言えば京都という考えもありましたが、やはり遠すぎると思い断念。住み込みの和裁訓練校に七年通いました。 一級和裁士の資格は最短でも七年かかるんです。資格を取得してからは一人暮らしをして、自宅で縫ってました。でも和裁だけでやっていくのは大変で、結局アルバイトなんかも転々としながら生活してたんです。そんな事を繰り返してるうちに訓練校の頃の友人が石田さんの店の社員で、その友人の結婚式に石田さんが来ていたんです。それが出会いでした。

なるほど、それでスカウトされたというわけですね

そうなんです。