1958声 提灯

2013年08月01日

街の火の灯る時分、築地本願寺の盆踊りを見に行った。
かねてより行きたいと思っていたのでなく、
今日、偶然に知ったので足をのばしてみた。

インド様式の印象的な伽藍の前に、
でんと櫓をこしらえて提灯を張り巡らしてある。
提灯の字はやはり土地柄、鮨屋の屋号が多い。
本踊りと言っても、来る時間が早すぎたのか、
祭り太鼓のみで踊りの輪は見られなかった。

夜店で紙コップの麦酒を買って、テーブルに座り、
しばし、太鼓に見入っていた。
夏休み中とあって、少年少女も勇壮に撥をさばいている。
朱色の祭り半纏を着て、祭髪にきりりとねじり鉢巻きをしめた、
妙齢の女衆に目を奪われつつも、音頭を楽しんだ。

麦酒を三杯飲んで、日没前に会場を辞した。
その頃には、仕儀とを終えた勤め人の人たちでごった返し始めていた。
祭りから離れても尚、路地の闇がなにやら騒いでる気がした。

【天候】
朝、小雨のち曇り。