山梨県須玉に行ったのは、知人のお父さんが陶芸のために
制作中だった山小屋作りを手伝いに行くためだった。
須玉の山は、僕が住む町の山とも違い、空が広い気がした。
ベランダを作るためにと設置された鉄パイプの足組みに、
長い木の板を何本か乗せて、針金で固定した。
4~5人での作業。汗もかいたが、夕暮れ前には終わった。
ひとっぷろ浴びた後、自分たちで作ったベランダに出て
飲むビールは、この上なくおいしかった。
翌朝には、その山小屋の周りの森を歩いた。
知人のお父さんは亡くなっており、僕は会った事もない。
けれど、少し離れた場所から小さく見える山小屋を見て、
そのお父さんがここに場所を創ろうと思ったから、
今こうして自然に寄り添った体験ができているんだなぁ、
という当たり前の事を思った。
日々の生活ってやつは、凝り固まる。僕らは、
そういう生き方をしろと、命令されているわけではない。
色々な生き方はあるんだが。と呟いた。

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