2244声 生姜鍋

2014年08月23日

「中之条ビエンナーレ」も来年で5回目の開催となる。
昨年は日本全国から113組のアーティストが参加。
人口の10倍もの人々が、アートや里山を観にやってくる。

 

今年は開催されない年だが、「六合七月小径」と銘打って、
六合地区の作品の一部の再展示が行われた。
それに参加した作家さんと地元の人たちとで飲み会をやるというので、
ひょこひょこ付いて行った。

 

小林正樹さんは、六合の古い蔵に眠っていた民具、徳利、御猪口などを
使い作品を作った。それら道具が息を吹き返すような作品だった。
長い滞在生活の中で、家の持ち主のご夫婦とも仲良くなり、
この日も奥さん特製の生姜鍋をいただき、ご主人も含め日本酒を飲んだ。
飲食店を始めたい、という奥さんのために、小林さんは鉄を溶接して
とてもかっこいい看板をプレゼントした。とてもいい事だと思った。

 

大規模な「越後妻有」「瀬戸内」、都市型の「あいち」「横浜」ほか
日本のあちこちで「アート×地域」のイベントが開催されるようになった。
けれど、「町おこしの為に使われること」に疲弊している作家もいるだろう。

 

中之条ビエンナーレは「作家からの発信」を掲げ、始まった。
画廊ではなく、受け身ではなく、自分で自分の作品を魅せる場を作る、
という趣旨だ。このモチベーションは保たれるべきだと思う。
そして加えるなら、作家と地元の人との交流こそが、大事だと思う。

 

作家は場所や人に接することにより、作品の奥行や人間性を深める。
地元の人はいぶかしげに見ながらも、気づかなかった地元の価値を知る。

 

小林さんも家のご夫婦も初めて会ったが、そんなやりとりを感じた。