店というのは、公共の場である。
公共とは、他者がいる、ということで、
他者がいる、ということは、了見、つまりあり方が問われる、ということである。
だからあり方に興味がない、というのはもはや、
他者がいないのも同然、になってしまうわけで。
店の従業員が見ているのは、お客の所持金ではなくて、お客の了見。
お客の所持金についての興味は、あくまで売買が成立するかどうか、という、あくまで機械的な一部分であって、そこにはとくに他者はいない。
当たり前だが、店の従業員の了見、つまりそこにお客がいるかどうか、ということだって、問われるわけで。
所持金にしか興味のない店の従業員には、他者は、お客は、いない。
他者がいなくても、商売は成り立つ。
けれど、人間は成り立たない。

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