最寄駅前に近年、超高層マンションが一棟建てられた。
マンションの地下から地下鉄の改札口へ直結している、
と言えばその立地がおおよそイメージされるであろう。
この超高層マンションは私の生活と、勿論係わりはまったく無いのだが、
どうにも気にかかることがある。
それは「風」、なのである。
所謂ビル風と言ばれているあの強風が、このマンションの竣工以来、
駅前に殊更吹き付けるようになったのだ。
ひどい時は、マンション横の路地を横切った瞬間、強風に煽られ、
ビニール傘など骨組が折れて裏返ってしまう。
したがって、強風の日などはマンションエントランス付近に、
骨組みのあらわになった傘の残骸が積み上がっている。
数日後も台風直撃と言う予報が出ており、また傘の残骸が山と積まれるであろう。
そして、風水だか何かは分からぬのだが、「気」の流れとでも言おうか、
この超高層マンション付近一帯で、目には見えざる 「何か」が、
たしかに変わってしまった気がしている。

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