443声 野球感染

2009年03月18日

本日の昼時は、日本各地で箸の進み具合が鈍っていた事だろう。
皆の視線を一手に集めているのは、テレビ映っている野球。
WBCの日韓戦である。
私も、馴染みの定食屋にて、箸でラーメンの麺を掬っては下ろし、
掬っては下ろし。

序盤で3点、リードされてしまった日本。
店内でテレビに釘付けになっている、作業服のおやっさんたち、
やけっぱちになって、「ズーッ、ズーッ」。
自然と麺を啜る音も、ぶっきら棒になる。
角の席のおやっさんなんか、箸で麺を上げたまま、
意気消沈して固まってしまった。

私には、自宅で野球観戦する習慣が無い。
しかし、定食屋なんかのテレビで観戦する野球は好きだ。
特に、高校野球においての県内勢の試合。
これは、息を飲んで観戦している人たちの緊張感が、こちらにまで感染し、
釣られて手に汗にぎっている自分がいる。

今日は、風も静かで陽光も暖かく、ビールの一本でも空けて、
腰を据えて観戦したい心持であった。
結局、日本は負けたけど、俄かファンの私にはさして問題では無い。
テレビの前の、一喜一憂がつまみなのだ。