470声 真夜中の「新着メール1件」

2009年04月14日

昨夜の事、もう真夜中の床である。
突然、小刻みに震え出した携帯電話に驚き、小説を読む手を止めた。
手を伸ばして電話を取り、眩光の画面を確認すると、「新着メール1件」

確認すると、差出人は車寅次郎に良く似た知人。
本文は、「今、長野から岐阜に入るところです。和歌山に行きます…」
最後まで読んでみると、どうやら突発的に旅立ってしまったので、
旅先の情報が無いとの事。
直ぐに、和歌山での映画「男はつらいよ」の撮影地を調べ、返信。
最後に聞いてみた。
「こっちには、いつ帰って来るんですか?」
「明後日です」
過密スケジュールにも程がある。

まさに、劇中の寅さんを地で行く旅暮らし。
慌てて調べ物をしている、私。
寅さんに振り回される劇中の登場人物の如き姿に、一寸苦笑。

今頃は、もう和歌山だろうか。
などと、思い馳せる床。
気付くと私は、じっと天井を見つめている。