先日書いた小冊子の祭典「ZINPHONY」が終わった。
僕がこさえた「スーパーで売っている自分でよそうカレー」
のオリジナルな盛り方バリエーションと、そのカレーを
題材にした短い小説をこじんまりとまとめた「自炊式カレーzine」は、
少部数ではあったが完売との知らせ。
短時間のわりに力を入れた書いた小説が「面白かったよ!」との
声を何人かからいただいた。とても嬉しい。
映画学校ではドキュメンタリー専攻。今の仕事としても、
俳優さんやスタジオを使っての作りこんだ映像の経験はごく浅く、
イベントやブライダルなどのノンフィクションなものを撮る機会が多い。
ちいさく広くやらせていただいている紙媒体の広告仕事も、
大げさに作り上げるというよりは、現状を整理して伝えることが多い。
近年、そんな「100%現実」なものから、
ひとつまみ「嘘」を加えることがとても面白いと思うようになった。
もちろん「100%現実」なんてものは存在せず、どんな表現にも
切り取った人の主観は入るのでフィクションにはなるのだが、
・・・そういう難しい話は抜きにして、単純に
「今ある場所が、この人たちが、こんなだったら面白いな」
と考えるのが楽しいのだ。
趣味の範囲とはいえ、小説を書くこともこれに含まれる。
この「めっかった群馬」への寄稿も、それだと言えなくもない。
『誰も知らない』や新作『海街diary』など是枝裕和監督の映画や、
伊参映画祭のシナリオコンペ審査員でもある横山秀夫さんの小説など、
現実に基づいた嘘には、固い現実を変えていく力がある、と思っている。
自分の話のあとにそんな偉大な人達の名前を挙げるのは恥ずかしいが、
「ノンフィクションとフィクションの境界」というものに、
とても興味がある。だから、表現という行為はやめられない。

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