最近、「エコカー商戦」関連の記事を、良く雑誌などで目にする。
この商戦激化への口火を切ったのは、
5月18日にトヨタ自動車が発売したハイブリッド自動車の「プリウス」である。
ハイブリッド自動車の先駆車であり、代表車種である「プリウス」を、
約6年ぶりに全面改良して発売したのだ。
これによって、ホンダ自動車が既に発売し好調な売れ行きを見せている、
ハイブリット自動車の「インサイト」と、直接対決の様相を呈している。
歳のせいか、などと言うと、また自らの若年寄り気質を露呈する様だが、
どうも私の目には、近未来の話題の様に映る。
つまりは、車に執着の無い私には、いまいち現実を感じさせない。
しかし、思い起こしてみると、子供時分の私は、自動車が大好きだったのだ。
子供に在りがちな、「乗り物好き」ではあったが、
周りの子供の中でも群を抜いて、自動車の車種を知っていた。
例えば、道路ですれ違う車の車種を言い当てるのが得意だった。
「今の車は、チェイサーだよ」
「えっ、マークツーじゃないの」
「チェイサーとマークツー、あとクレスタは姉妹車なんだよ」
「へぇー、良く知ってるね」
こんな具合に、駒っしゃくれた餓鬼だったのである。
ここらで逸れた話を戻す。
私が車好きの子供だった時分には、エコカーなんてSFの中だけの話で、
世間的には、大型排気量の4WD車や、ターボチャージャー付きで、
燃費効率が恐ろしく悪いスポーツ車が、人気を博していた。
各新車は発売毎に好調に売れ、道行く車は新車ばかりだった気がする。
そんな時節の折り、我が家にも遂に、新車が納車される日が到来したのである。
学校から帰って来た私は、我が家の駐車場にピカピカの新車を見つけ、仰天した。
洒落た言葉で言えば、「サプライズ」だった。
当時自営業者で、時間の融通が利いた親父は、
直ぐに私を乗せてドライブに出かけたのだ。
花粉症の鼻水の如く、知らず知らずの内に、文章が明日へと垂れ落ちる。