2493声 捨てにくいもの

2015年08月06日

連日の暑さはひと段落もせず、日中のシャワーの回数ばかりが増える。
シャワーの格別さをこの夏は噛み締めている。
8月に入ってから、引越しのための片付けを始めた。
店のある場所が区画整理だから、その引越しのための片付け。
店は何処か他の場所に移転するのではなく、店のその建物ごと動かして10数m移動したところで再び営業を始める予定でいる。
たかだか10数mの移動と言っても建物の中の物はすべてカラにする。
店は100年以上になる古い商家だから、今の家のように基礎がない。
だから家を持ち上げれば家の中の物もすべて持ち上がるわけではなく、厨房に備え付けてあるガス台や流し台から、便所の便器まで一旦取り外す必要があるらしい。
その上今度はそれを一時、家の移動に半年以上もかかるというからその期間保管して置く場所が必要になる。
そのための場所を何処かに借りるのも大変そうだから、実家になんとか押し込んでしまおうと思い、まずは実家の整理を始めた。
始めてわかったのは、整理というのは普段から整理している人がそうすればすむというようなもので、私のように(親もだいたい一緒だが)何年も物を放置している者たちにとっては、整理と言うより廃棄をメインにしないと一向にことが進まない。
それで取り掛かったはいいが、予想以上に物がある。
洋服だけでも相当あったが着る機会がなさそうなものはすべて捨てた。
食器と本も相当ある。
これはなかなか捨てられない。
食器は使わなそうなものをひとまずよけた。
本は捨てられない。
特に料理の本は。
子供の頃の遊び道具だとか若い頃の思い出の何かだとか、さすがにこの歳になると残っているものも少ない。
こういうものは引越しのたびに整理してきているから捨てるものはあまりない。
残っているものは、いらないと思えばいらないけどどうするか。
さすがに全部捨ててしまうのもなんだから、写真なんかはとっておくことにした。
元来物に執着のない方だと思うが、歳とともに捨てられなくなるものができるんだ。
以外と高かったはずの靴や洋服は捨てられる。
値段は捨てられても記憶にまつわるものを捨てにくくなるのかもしれない。