2551声 ニューシネマパラダイス

2015年10月03日

人生には幾つかの岐路があり、僕が川崎にある「日本映画学校」に入ったのは大きな選択だったと今も思うのだけれど、映画学校と銘打っているだけあってかなりの人数が入れる上映ホールがあり、そこで何本もの映画を観た記憶がある(現在、専門学校だった「日本映画学校」は「日本映画大学」に変わった)

 

わりと入学早々、そのホールで観せられた記憶がある。イタリア映画の金字塔、『ニューシネマパラダイス』を。あまりに有名な映画であるが、その内容を知っている人ならば思うはずだ。なんてベタな!と。

 

映画が娯楽の中心だった時代。シチリア島の小さな映画館を舞台に、少年の成長が描かれる。E・モリコーネの音楽が実に感動的で、ラストシーンは検閲によりカットされていた様々な映画のキスシーンフィルムを1本のフィルムに繋いだ映像を、いい中年にさしかかった主人公が一人映画館で観て涙する、という映画愛に溢れた名ラストシーン。つまりは、「映画ってほんと素晴らしいですね!」ということを言っている映画であるとも言える。

 

それを、これから映画を志そうっていう若者に観せるんだもの。当時僕も思ったね、なんてベタな!と。でもやはり、スクリーンでフィルム(多分)で観たこの映画は、とても感動した。

 

「映画はただの娯楽ではない。人生の縮図だ、断片だ、そのものだ」青くさい僕は、日本映画学校でそんなことを思っていたのかもしれない。そしていい中年にさしかかった今も、若干そんな青くさい事を思っている。