中之条ビエンナーレが幕を閉じた。
2007年から隔年開催。今年はもう5回目だった。
5回目ともなると、
顔なじみのスタッフや作家さんも増える。
以前は、会場にもなっている「tsumuji」内で
働いていたから、町外から来る人とも仲良くなった。
2年ぶりに会って「いやー元気でした?」と
言葉を交わす人たちがいる一方で、
今回は来なかったみたいだなあの人、
という人たちもいる。理由は様々だろうが、
「調子があんまし良くないのかな」と
勝手に心配してしまう人もいる。
新作『恋人たち』もすぐに観たい橋口亮輔監督の
『ぐるりのこと』は、とても好きな映画だ。
撮影は、中之条で撮影された『月とキャベツ』の
上野彰吾さん。男女の絶妙な距離感を捉える。
新興宗教による事件や、猟奇的な殺人、
テレビを騒がせる事件が多かった90年代の
法廷画家の冴えない男が主人公というのも良い。
男女の小さな世界の話と、社会の広い世界の話が
交差し、身近なことの大切さがより際立つ。
男の妻は、不幸な目にあい心を閉ざす。
男は無理に立ち直らせるのではなく、それもできず、
「調子が良ければいいね」と、ただそばにいる。
癒し系、なんて生ぬるいものではない。
広い世界の中の小さな二人の、再生の物語。
僕が勝手に心配してしまった人にも
その人をそっと支える人がいることを、僕は知っている。
それであれば、この先はきっと明るい。そう願っている。

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