2538声 下町の上、山の手の下

2015年12月29日

おせちの仕込み。
仕上がりの想定と、それに向かって下ごしらえの要所を押さえることを臨機応変にやっていく。
想定、想像しないと料理は始まらず、そこへ向けて何をどれだけやればよいのかが鮮明にならないとうまくいかない。
鮮明になって、それを実現するための体力も必要になる。
体力や技術の足りなさから、完成図に向かう要所を押さえられないと、思うような仕事はできない。
今年はここまでいい感じ。
要所は昨年より、鮮明になった。
増えもした。
こうなると、細かなディテールが気になってくる。
口あたりを二の次にして味を引いたり、接続語的に晴れやかな味を足したり。
出来上がったおせちに合わせる酒は何かと考えた。
ビールならキリン一番搾りがまず浮かぶ。
酒は日置桜生もと玉栄。
そういう太くて甘味はほどほどで酸がしっかりしている、きれきれの熟成酒がいい。
冷酒なら宝剣純米。
宝剣の香ばしさと合うと思う。
正月だから華やかに、松の司あらばしりも想定内である。
ワインなら四恩。
勝沼醸造のボシケもいいと思う。
閉じた酸のある、華やかではあまりないけど綺麗な甘味のあるワインが合うはず。
これら全て、共通するのは甘味のライン。
ここが合えばだいたい合う。
このおせちはどんなおせちかと聞かれたら、こういう酒たちが合う甘味のラインを大切にしているおせち、ということになる。
甘味の良識があるならば、その範囲内だと思う。
甘味の了見、好感よりは少し強め、ではあるかもしれない。