3498声 祭りの気配

2016年06月06日

梅雨らしい曇天の月曜日である。
朝の通勤時間帯、道行く人たちの顔もどんよりとしている。
私の前を歩いている初老の男性。
よれた背広に猫背が拍車をかけて、朝からとても疲れて見える。
駅前の公園に差し掛かると、作業服の男衆が祭りの舞台を組んでいた。
その風景を振り返る初老の男性の顔が、ふわりと明るくなったように見えた。
歩きつつ、次の瞬間には、また疲れた猫背になってしまった。
おじさん、きっと祭り好きなのだろうな。