3503声 菖蒲田

2016年06月11日

定例の句会で原宿へ行ってきた。
毎度のことながら、周辺の往来はどこも人とすれ違えぬ程の混雑である。
梅雨の晴れ間で青空が出ていたせいもあろう。
この時期恒例の、明治神宮の菖蒲田での吟行。
あわただしく見ただけなので、句の出来などはさんざんだったが、
ここの田の花菖蒲は品種が多いので、見ごたえはあった。
しゃがみ込んで見ていると、肩を叩く人がある。
振り返ると、にこやかに立つ大きな白人男性である。
写真を撮ってくれ言う。
スマートフォンのボタンを押し、チェックするよう言葉を添えて返した。
同じようなことが、小一時間で三回。
花菖蒲をまじまじと見つつ、メモ(俳句)を記していたので、
園丁の一人に見えたのだろうか。
菖蒲田と言うと、平坦な場所にあるものが多いが、
明治神宮の森の木洩れ日が差し込むここの菖蒲田は、幽玄な光であった。