648声 血よ巡れそして滾れ

2009年10月09日

もうすっかり秋も深まって、夜が寒い。
今こうやって机の前に座っているのだが、裸足の足、つま先が冷たくなっている。
こうやって、体が冷え、血の巡りが悪くなる時に限って、風邪をひいてしまう。
昔からそんな気がする。
先程まで、隣の県に住む友人と電話で話していた。
小売業界に勤めるその友人は、実直な人柄なので栄達が早く、
若くして大役を任されている。
しかし最近、過度のストレスの為、手に蕁麻疹が出てしまったらしい。
私は蕁麻疹と言うものを経験した事が無く、
どの様な症状なのかは容易に想像し得ないが、本人、「まいった」と言っていた。
そう言う時は、やはり息抜きが必要で、職場の人等と酒を飲んだら、
随分と心持が楽になったとの事。
一寸気の利いた、健全なる女給さんと杯を重ねるうちに、
血の巡りも良くなったのであろう。
彼とは旧知の友人で、昔は良く一緒に酒席を共にしてい事もあるので、
性格の粗筋位は私も心得ている。
彼は私と違い、きっと大役をこなす人間である。
秋虫の声につられてもらい泣き
ってな心細い句を作っている私は、依然として血の巡りが悪いままである。