658声 三味線と両毛線

2009年10月19日

昨日の伊勢崎中心市街地はいせさき燈華会(とうかえ)って催しで、
俄かに活気づいていた。
阿波踊りや、チアリーディング。
演奏会に、伊勢崎神社境内でのジャスコンサートなど、路上の熱気が、
秋空にまで伝わる様であった。
日が落ちてからは、路上に何百と置かれた燈籠に点灯し、
しばし幻想的な空間に酔った。
私が実質的に酔っていたのは、その30分後である。
そして、街を流転し、伊勢崎駅から終列車に転がり込んだのは、22時59分。
列車は酔っぱらいを乗せて、寝静まった街を走る。
窓の遠く、街灯に照らされる柿木の実が、闇を吸って色づいていた。
などと、気障ったらしい締めくくろうとしてしまうのも、
やはり、伊勢崎の街中で見た、幻想的な燈籠の灯の為だろうか。
あるいは阿波踊り。
耳の奥に残る、三味線の叙情的な旋律の為だろうか。