3603声 社長と社員

2016年09月21日

貸切の予約。
今、私の仕事はほぼ終了したが、お客さんは予定を大幅に超えて、話し合いをしている。
小さい店だから全部聞こえてしまうのだが、その内容は難しい。
総勢10人くらいの建築会社の方々で、社員はみな若い。
まだ技術も半ばの社員たちと、上昇志向の強い社長とのせめぎ合いの話が続いている。
社長の小言が大半だが、社長の気持ちもわかるし、社員の気持ちもまた、わかる気がする。
この社長の小言は、現場を経てきた社長だから出てくるもので、一方、社員は社長を経験していないから、社長の気持ちはなんとなくはわかっても、社長の現状まではわからない。
小言の不公平とは、こういうもんだと思いながら聞いている。
社長の現状を社員はわからないから、社長は自分を棚に上げていられる。
一方社長は、自分が社員を経てきたから、社員の現状を自分の基準で、ことごとく論破する。
現状の自分を棚に上げて。
とはいえ、会社が円滑に回ることを誰よりも考えての社長の意見だということはわかるから、難しい。
酒を飲まないとなかなか言えない、などもわかる。
私は帰りたいけれど、この人たち好きだし、と思うと、帰れとは言えない。