660声 ジーンズスパイラル 

2009年10月21日

880円ジーンズ。
現在、巷で話題を呼んでいる、激安ジーンズだ。
小売り大手である、イオンとダイエーのプライベートブランドから発売されていて、
秋の衣替えのシーズン、大幅に売り上げを伸ばしているらしい。
効率の良い生地購入や生産工程、そして自社流通。
さらに、ウエスト、レングスなどで多彩なサイズラインナップがあり、
丈詰め代金が掛からない事も、経費の節減になっている。
しかし、ジーンズ一本買って、千円札でお釣りの来る時代である。
そして、追い打ちをかけるように、西友が850円ジーンズを発売し、
ドンキホーテは690円ジーンズを11月に発売すると言う状況だ。
「デフレスパイラル」
って言葉を、まさに連想してしまう。
因みに、ジーンズの原点である、リーバイスの501。
巷の小売店で新品を買うならば、概ね9,800円前後であろう。
どんなに安くたって、6,000円を切る事は無いと、ほぼ言いきれる。
この、「ジーンズいくら」ってのは一種のパフォーマンスで、
ジーンズを買いに来た客の相乗売り上げ効果を狙っての事。
などと安直な想像はしてみるものの、安さに舌を巻いてしまう。
ちょっとしたラーメン屋ならば、ラーメン一杯880円くらいは取るだろう。
ラーメン一杯とジーンズ一本が同じ価格。
である。
そう言えば、近頃街中では、古着屋やリサイクルショップの店が増えている。
一昔前のこの手の店の主流と言えば、「プレミア品」や「レア物」といった類で、
中古にも拘らず、発売当時価格の何倍もの値が付いていた。
しかし今となっては、実用的で価格の安い物が、陳列棚の大半を占めている。
となると、880円ジーンズを中古で買った場合、いくらになるのだろうか。
恐るべき、スパイラル、スパイラル。