662声 午前零時の幻影

2009年10月23日

目当ての映画を観終え、自宅へ帰って来た。
遅い上映時間だったので、家へ着いたのは、
既に日付変更線を跨いだ後だった。
帰る道々、本稿の更新内容を推敲しつつ、アクセルを踏んでいた。
明りが遠くに見える田圃道。
宵闇を掻き分ける様にして、家路を急ぐ。
其処の街路灯の角を曲がれば、自宅。
と、瞬間。
街路灯の薄明かりの下。
ブロック塀に手を突いている、人影。
揺らいで消えた。
あれはいつかの私。
深酒の末に半べそかいている、憐れな男の幻影。