3627声 紅い薔薇

2016年10月15日

起床したときには、軽い頭痛と昨夜の麦酒の後味が残っていたが、
ともかく、句帳をひっつかんで車を出した。
関越自動車道の事故渋滞を抜け、車列がほどけ始めた時には、
すでに句会の締め切り時間が迫っていた。
利根川の脇に車を停め、あたふたと前橋公園やら草むらやらに、
ずんずん歩を進めてとりあえず、句の頭数は揃えた。
騒ぎっぱなしの心のまま、前橋にて句会を終え、
今度は高崎のまちなかへ移動。
シンキチ醸造所の戸を開けた時には、既に参加者が揃っていて、
冷汗だか何だか分らぬ汗を拭いつつ、ベアレン醸造所の、
「クラシック」なる銘柄の生麦酒にて乾杯。
初めて飲むが、しっかりしたボディである。
その後は、ペールエールなどいくつかの銘柄を飲んだが、
どれも共通して感じたのが、後味が良さであった。
後味の良い酒は、良い心地の後味も良い気がする。
気がするたけであるが、この日の後味はとても良かった。
麦酒の話に終始してしまったが、句集出版記念だった。
堀澤さんの店で出版記念の会をするのは、人生二度目である。
店の傍らに、出版社から届いた小ぶりな花かごが置いてあった。
紅い薔薇がほのかに香った。