朝日差し込む車窓。
秋晴れの青空の下、どっしりと構えている赤城山を眺望。
両毛線はゆったりと、桐生方面へと進んで行く。
ローカル線へ乗って、目的地まで行く。
人気も疎らな車内。
ゆったりと缶珈琲を飲みながら、車窓に広がる野趣風景を眺めている。
こう言う時などは、つくづく列車の旅は良いものだと感じる。
赤信号だの青信号だの、アクセルだのブレーキだのと、
せせこましく車を運転している人に、一寸同情なんかしてみる。
驚いたのが、赤城山。
頂上付近に粉糖をかけたかの如く、白くなっていた。
昨晩あたり、積雪したのであろう。
季節は着実に移ろって行くのだと、改めて感じた。
そして、下車したのは栃木駅。
目的は無論、銭湯。
市内、かなり歩き回って、銭湯情報を確認して行ったが、市内に残る銭湯は2軒。
「アルプス温泉」と「金魚湯(玉川の湯)」。
両方入浴、撮影、簡単な取材。
特に、金魚湯は衝撃的で、風呂に金魚が泳いでいるは、2階の宴会場では、
朝からカラオケ大宴会が繰り広げられているはで、大盛況。
活気ある、「攻め」の銭湯に初めて出会った。
栃木を後にして、一路、佐野駅を目指す。
下車し、寒風吹きすさぶ中、襟を立てて、市街地をくまなく歩く。
そして、完全に湯冷め状態で、鼻水を垂らしつつ、「おばな湯」へ入浴。
本日3軒目。
これが、湯が物凄い熱く、温まろうにも温まれない。
なんだか自棄になって、お湯を何度もひっかぶってから出た。
番台のおやっさんに話を聞くと、なんでも100年くらい前から建物自体は在ったとの事。
茹でダコ状態のふやけ顔で、帰宅し、さて一息と思ったら、最後の予定をすっかり忘れていた。
とある会合に遅れて行ったのだが、風呂に入り過ぎて、終始頭がぼーっとして、駄目。
夜半に帰宅し、漸く風呂に入って缶麦酒。
これで風呂に入った数は、一日四回内銭湯三湯。
自己新記録樹立して、慌ただしい男の一日は終了。