697声 いつまでたっても

2009年11月27日

自らの性質の所為で、四苦八苦する事、多数ある。
四苦が八苦してくると、五苦五苦、いやゴクゴクと、麦酒を飲む。
からみ酒。
これも自らの性質の所為で、人にからむ事、皆無、なのだが、自分にからむ。
いつまでたっても、溜飲が下がらない。
夜半のコンビニ。
流行歌が鳴り響く店内。
客は私一人。
奥の冷蔵庫の扉を開けて、缶麦酒を一つ二つと、手に取る。
手に取ったまま、一瞬、茫然と考え事をしてしまって、
「ドスン」
と、冷蔵庫の硝子戸が重たい音と共に閉まる。
その瞬間、「ハッ」として我に返り、体を返し、レジへ向かう。
レジの横。
煮詰まったおでん。
財布の小銭をかき集めていると、クリスマスケーキのチラシ。
その派手なチラシに、一瞬、目を奪われた。