3774声 小さな音

2017年03月08日

前橋市の美術館「アーツ前橋」。「表現の森」というアーティストと前橋市内のコミュニティとの協働企画以降、映像制作の依頼をいただき時々撮影をしている。「アーティストインスクール(仮)」と銘打った、これはアーティストが市内の学校へ行き学生たちとワークショップを行う企画があり、桐生市出身の神楽太鼓奏者の石坂亥士さんが小学生たちと楽器作りを行った。亥士さんに最後、インタビューをしたのだけれど

 

「小さな音でもいい音はいい音だし、それを肯定していくことが大事なんじゃないかな」

 

という一言があった。編集段階でそれを配置していて、そうだよな普段の学校なら声の大きい子(主張の強い子)によって声の小さい子(おとなしい子)は後ろに回りがちだけど、楽器作りとその後の演奏においてはおとなしい子も主張ができて、亥士さんは小さな音に耳を澄まして「いい音だね」と褒めていた。

 

こういう物語どうですか!というドラマと違い、記録撮影は受け身なんだけど、映した相手から「僕もそう思う。それ、伝えたい」という言葉や動きが、自分の予想範囲を越えて出て来る時に、この仕事の面白さや意味を感じる。僕はきっと、小さな音を拾っていきたいのだと思う。