723声 古着とたい焼き

2009年12月23日

連雀町交差点から、スズランの前を通り、南銀座通りから中央銀座をそぞろ歩く。
商店街、魚屋に吊るされた新巻鮭、八百屋に積まれた蜜柑箱。
吹き行く風にも、年の瀬の感が漂う。
さくらばし通りへと抜け、街灯に貼ってある鬼城の句を眺めながら、
田町の交差点で信号待ち。
待ってるついでに、浪速屋でたい焼きを一個。
熱々のたい焼きを頬張りながら、中山道を連雀町交差点へと戻る。
昼下がり、所用ついでに高崎市街地をほっつき歩いていた。
各商店を冷やかしながらそぞろ歩くのも、面白い。
と言いたい所だが、近年、めっきり元気がないように思う。
私は学生時分より、高崎を密かに「古着の街」と思っていた。
別に、密かに、する必要も無いのだけれど、取り立てて言う程の事でもないので、
密かにしていた。
流行り廃りの影響もあるのだろうが、今は見る影も無い。
大まかに、10年前の市内と比べ、古着屋の数は半分以下になってしまったのでなかろうか。
確かに、990円ジーンズなんてのが繁盛する時節。
古着のリーバイスを1,980円で買うよりは、と思ってしまうのも無理はない。
街行く若者のファッションを見るに、随分と洗練されて、
所々破れたジーンズに、襟の伸びたトレーナーなど来てる人など見受けられない。
街の様相は変われど、老舗店のたい焼きの味は変わっておらず、
それを確認したくて、時々、無性に食べたくなる。