3873声 鉄のにほひ

2017年06月15日

梅雨の晴れ間であった。
草木が一気に精彩を帯びて、煌いていた。
街にはサングラスやビーチサンダルが、
沢山闊歩しており、夏の匂いがした。
凡兆の句に〈市中は物のにほひや夏の月〉がある。
今日の梅雨の晴れ間は、なにかこう、むわっとして、
市中を通ると、アスファルトや鉄の匂いが立ち込めていた。