751声 中将湯とバスクリン

2010年01月20日

「バスクリン」
で有名な、ツムラライフサイエンス株式会社がその社名を、
「株式会社バスクリン」に変更するらしい。
今年の6月に開催予定の定時株主総会以降なので、9月1日付での変更となる。
勿論、私も子供時分から、バスクリンは良く使っていた。
「森の香り」などを入れると、湯が緑色に染まり、はしゃいでいたのを記憶している。
大人になってからは、吝嗇根性を出して、規定量よりも少なめにして、使っていた。
このバスクリンってのは、その歴史を遡れば、日本初の入浴剤なのである。
入浴剤の元祖と言う訳だ。
1897(明治30)年、当時の社名で津村順天堂、が発売したのが、
「くすり湯浴剤中将湯」。
これは家庭用と言うよりは、銭湯向けの入浴剤として商品化されたらしい。
その後、この商品から、芳香浴剤「バスクリン」が生まれ、
高度成長期の内風呂付住宅の普及により、家庭用入浴剤として、飛躍的に浸透する。
元は、銭湯への誘客を見込む為の入浴剤が、今は、銭湯へ向かう客足を、
留める効果を生んでしまっている。
時代の移ろいは、ときに皮肉な結果を生む。
私も銭湯を巡るようになって、この「中将湯」の看板を目にした事がある。
中将姫と言うお姫さまが描かれた、華やかで豪奢な看板であった。
そして、発売から100年以上経った現在でも、現役で使用されているのだ。
今日は大寒。
この真冬、久しぶりに、バスクリンであったまろうと、思い立った。
のだが、気温、小春日和で温かいんでやんの。