758声 饅頭男

2010年01月27日

今日は故あって、終日、「饅頭」の事について考えていた。
饅頭ってのは、文字通り、まんじゅうである。
日本での饅頭のルーツを遡ると二系統ある。
一つは宋の国から帰国した「聖一国師」が伝えたもので、1240(仁治元)年、
甘酒で発酵させた生地で作る、「酒素饅頭」。
もう一つは、その後100年の時を経て、1341(暦応4)年、
健仁寺の「竜山禅師」が、「林浄因」を伴って元の国より帰国して伝えた、
塩餡(小豆こし餡)を包んでから、膨張剤で膨らませた、「奈良饅頭」である。
どうして塩餡を包んだのかと言うと、この頃の日本では、仏教の戒律によって、
肉食が禁止されていたからである。
それによって、羊肉や豚肉の代わりに、塩餡が用いて創作された。
前者は後の「虎屋系の酒饅頭」となって、主に関西へ派生し、
群馬県の温泉場などでも多く見られる、「酒饅頭」もそれに当たる。
後者は、「塩瀬系の薬饅頭」として、主に関東へ派生して行った。
とまぁ、何だか堅苦しい説明文を突発的に書きたくなってしまった。
子供が親に、学校での一日の出来事を、息せき切って話すかの如く、
知り得た情報を吐露したい衝動に駆られたのだ。
この様に、饅頭の事を調べるあまり、私の脳みそは餡子にでもなってしまった心持である。
「アンパンマンVS饅頭男」
ってのが実現すれば、最大のライバルになるのではないだろうか。
今日はやはり、頭を縦割りにしたら、中から餡子がぎっしり出てくるのであろう。