763声 雪の音

2010年02月01日

硝子窓の向こう。
夜の底がデコレーションされる様を、手を拱いて見ている。
空から粉糖を振り落としているかの如く、真っ白に雪が積もって行く。
天気予報は精度を欠かず、予報通りに夜半から降雪、そして積雪。
自家用車を、スタッドレスタイヤに履き替えていない私は、気を揉んで、
おちおち寝ていられない心持である。
しかし、巷の子供等は、別の意味でおちおち寝てはいられない。
雪原を走り回る事。
雪だるま作りの事。
そして、クラス全員での雪合戦の事。
明日は皆、「雪やこんこ、霰やこんこ♪」と、鼻歌交じりに登校する事だろう。
窓を開けて、顔を出す。
呼気が白く、現れて消える。
雪の音、久しぶりに聞いたな。