3589声 民芸

2017年09月09日

朝起きて、やはり喉が痛い。
治りが悪く長引くのは、年をとった証拠である。
それでもジョギングに出かけ、ベンチで背筋運動をしていたら、腰を痛めてしまった。
こんな時にこれは、やるせない。
新店舗のメニューを決めるにあたり、器を何にするかも重要で、手持ちを引っ張り出しては考える。
行き詰まると外へ。
民芸ってなんだということをつらつらと考えながら、痛い腰をかばいつつ、本町のギャラリー、マトカへ。
おかみさんと民芸の話をしていたら、おかみさんがぽろっと、「念がこもっている」という言い方をした。
なるほどそうかもしれないと、思わず頭の中で膝を叩く。
民芸とは、というより、惹かれる器とは、ということだろうが。
念とは、情念とか執念とかいうものももちろんおそらく含まれていて、土や石と一緒に人間の念があることで、そこに人間の存在感を感じ取れる、というようなもの。
念は、出てい過ぎてもダメで、念が出過ぎた器に何か盛り付けたいとは思わない。
念は、器の中で消化されていないと、人間が見えないくらいに練りこまれて、土や石と一体化していないと、圧迫感が出てしまう。
おかみさんさすがである。
腰が痛くて行こうか迷ったが、行ってよかった。