3763声 生首と鼠

2018年03月03日

髪が伸び放題で、おばちゃんを越えてメデューサみたいになってきたので、会社そばで散髪した。

 

前回来た時までは多分、洗髪しかやっていなかった女の子が担当になった。若い頃は、自分のイケてなさへのコンプレックスもあり、この「髪を切っている時の美容師との会話」に勝る気まずさはなし、と思っていたけれど、歳をとると、こきたいときに屁もこくし、美容師との会話も気にならなくなってくる。

 

私の部屋、髪を切る練習のマネキンの生首がたくさんあるんですよ。良く切れたな、ってやつはとっておくんで。気持ち悪いですよね。

 

終礼の時に、視界にねずみみたいなものが見えたんですよ。言っても信じてもらえなくて。でもそのあと、店長のかばんの中にいたんです。ねずみ。

 

わりと良くしゃべる子だった。そりゃあ怖いね。へぇーそんなことあるんだね。と適当に答えた。さっぱりした髪は、以前までの担当の男性の方が上手な気がしたけど、洗髪担当を卒業した彼女はこれからどんどん髪を切るべきだし、気に入った。