910声 つゆの冷麦

2010年06月28日

サウナ。
と割り切れればまだ良いのだが、この部屋、高温多湿による不快感が甚だしい。
扇風機でなく、クーラーを電源を押せば、直ぐに快適な室温になる。
と言う短絡的な方法を実践してしまうと、今夏を過す体力が培われないような気がして、
暑さに耐えている。
梅雨の熱帯夜は、ほとほと、不快である。
ここはひとつ、冷たい麺でも手繰り込んで手軽に夕餉を済まそう。
と思い立ち、勤め帰りにスーパーで、乾麺の冷麦を買って帰った。
台所に立ち、早速、冷麦を茹でようと鍋と笊を用意した時点で、気が付いた。
「めんつゆが無い」
茹でたての麺に、生醤油をかけて食べるのは、いかにも讃岐流であるが、
今、袋を開けようとしているのは、安物の乾麺。
喜ばしくない結果が、容易に想像できる。
なので、めんつゆも拵える事にした。
よくよく考えてみれば、こちらの方が、喜ばしく結果を招く確率が高かったのだ。
まず、冷麦を茹でる。
鍋の中、沸騰した湯に一束入れたのだが、なんだか、想像よりも麺が太い。
菜箸で掴み上げると、素麺の倍くらいである。
3,4分茹でて笊に開け、水にさらして粗熱を取る。
次は、つゆを作る。
先程の鍋の中に、醤油、水、ほんだしを入れ、かき混ぜながらひと煮立したら、完成。
硝子の器に氷水。
その中に冷麦を泳がせる。
そこまでは問題無く料理が進行していたのだが、つゆも冷たい方が良かろうと思い、
温かいつゆの中に、氷をどかどか入れて冷やす。
それによって、冷たくはなったが、当然の如く、つゆが薄くなってしまった。
それを補う為、醤油をどばどば入れので、もう何だか、只の塩辛い醤油と言う具合である。
「ずるずる、ずるずる」
とやって見たが、美味くない。
結果、半分残した。